1866年に結ばれた薩長同盟とその前後にあった長州征討。西郷隆盛、桂小五郎、坂本龍馬、勝海舟、徳川家茂、孝明天皇、徳川慶喜といった主要人物の関係について学んでいきます。
1.きっかけ・情報源
幕末・維新・明治初期をしっかりと学ぼうと毎回見ているNHK大河ドラマ『青天を衝け』。
これまで、日米和親条約(第4回)、日米修好通商条約(第8回)、桜田門外の変(第9回)、坂下門外の変(第10回)、文久の改革(11回)、下関戦争・薩英戦争・八月十八日の政変(12回)、参与会議(第14回)、禁門の変・下関戦争/四国艦隊下関砲撃事件(第17回)が出てきました。
今回は第19回で登場した「薩長同盟」(ナレーションだけでしたが・・)について、その前後にあった長州征討との関係を含めて学びます。
↓こちらを参考にしています。
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今日の写真と地図
↓最寄駅は京急「立会川(たちあいがわ)」駅。駅前には「(二十歳の)坂本龍馬像」もあります。このあたりに土佐藩下屋敷があり、1853年のペリー来航時には、当時剣術修行中だった坂本龍馬も出入りしていたそうです。
↓品川寄りに一駅の「鮫洲(さめず)」駅の西側には土佐藩藩主だった山内容堂公の墓所があります。
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↓東京都内の名所はこちらから。
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2.学んだこと
①第一次長州征討(1864年7月~)
尊王攘夷を実行に移すために起こした「禁門の変」で、結果的に京都御所に対して砲撃を行ってしまった長州藩。朝敵となり、幕府軍(会津藩・薩摩藩含む)に敗れました。
さらに、幕府は孝明天皇からの勅命も得て、長州藩征討へ。禁門の変で薩摩藩軍を率いていた西郷隆盛はこの長州征討でも参謀として大きな役割を負っていました。
この頃、幕臣勝海舟と面談する機会があった西郷隆盛。そこで、海舟から「日本の内輪で揉めている場合ではなく、幕府は弱体化して頼れないのだから雄藩が協力して外国にどう対応するかを考えないといけないのでは?」という話を聞かされて、考えを転換。交渉により長州藩降伏と言う形に落ち着かせて、戦うことなくこの征討を終了。
幕府側は当然この対応に不満。また、長州藩が降伏に応じたのは、禁門の変以降幕府恭順派が長州藩内で実権を持っていたから。しかし、この長州征討の後、あの高杉晋作が中心になってクーデターが成功し、幕府対抗派が再び藩の実権を手中に(こんな状況でも殿様は変わらないのが凄いです・・・)。
そんな流れから、幕府は再び長州征討への準備を進めていた、という流れ。
②薩長同盟(1866年1月)と坂本龍馬
幕府対抗派が実権を握り、いかに幕府に対抗するかを考える長州藩。幕府はもちろん、相手方として戦った会津藩も薩摩藩も絶対許さじというのが大方の藩士の意見。
しかし、武器不足、幕府の監視で武器調達の動きも簡単ではなく、次の長州征討があると危うい状況。
一方、薩摩藩は、文久の改革や参予会議など幕府と諸藩の共同での政治を進めていこうとしていましたが、幕府の抵抗にもあい断念。こちらも徐々に幕府に対抗していこうとします。
こんな両藩を結びつけたのが坂本龍馬。長州藩の実権者:桂小五郎(木戸孝允)と、薩摩藩の実権者:西郷隆盛を会談させ密約させます。「次の長州征討があっても薩摩藩はこれに応じない」とか、「長州藩からの資金を持って薩摩藩の名前で英国などから武器を購入し、これを長州藩に横流しする」など。これが薩長同盟Satcho Alliance。武器商人として登場するのがグラバー園(長崎県)のトーマス・グラバー。前回『青天を衝け」でも大久保一蔵(利通)と五代才助(友厚)の会話に登場していました。
坂本龍馬は神戸にあった幕府の神戸海軍操練所Kobe Naval Operations Training Schoolでの勝海舟の弟子disciple。海舟の影響もあり、幕府だけではなく有力な藩やその有力者が一体となって日本をまとめていかなければ、という思考だったようです。ここが、徐々に武力での幕府打倒に傾いていく薩摩・長州両藩と考えが異なっていくところでした。
<参考>
③第二次長州征討(1866年6月~)
薩長同盟が結ばれていることを知らないまま、幕府は孝明天皇の勅命も受け、第二次長州征討へ。第14代将軍徳川家茂は大阪城に入り総指揮をとる形でした。
しかし、薩摩藩の助けで最新鋭の武器を手にしていた長州藩を相手に苦戦が続き、そんな中で、家茂の体調に異変が・・・。
というところで、先週の『青天を衝け』は終了しました。
3.コメント
『青天を衝け』に坂本龍馬は出てきていません。渋沢栄一とは何も接点がないので当然なのかとは思います。
でも、薩長同盟とその前後の2度の長州征討は、『龍馬伝(2010)』や『西郷どん(2018)』でも重要な場面だったので、それぞれの龍馬(福山雅治さん・小栗旬さん)の演技を思い出しながら、龍馬の役割を復習することができました。ちなみに、前者での西郷隆盛役は高橋克実さん、桂小五郎役は谷原章介さん、後者での西郷隆盛役は鈴木亮平さん、桂小五郎役は玉山鉄二さんでした。
坂本龍馬の師匠:勝海舟の方は、実際に渋沢栄一と接点があったようですし、さらに徳川慶喜とはより深い関係があったので、今後登場してくるのだと思います(期待しています)。誰が演じるのか?楽しみです。
4.全国通訳案内士試験問題:坂本龍馬関連
2019年(令和元年)の全国通訳案内士筆記試験「日本地理(問題番号28)」で、「周辺に坂本龍馬像や坂本龍馬記念館もある太平洋に面した景勝地:桂浜について」の理解を問う問題が出ていました。
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