1867年10月の大政奉還return of political power to the Emperor。1868年1月の鳥羽伏見の戦までの2ヶ月間に起こった出来事について学んでいきます。
1.きっかけ・情報源
幕末・維新・明治初期をしっかりと学ぼうと毎回見ているNHK大河ドラマ『青天を衝け』。昨日の第23回はいよいよ大政奉還の回でした。学校で習ったときには正直、大政奉還と王政復古は同じようなもの!?と思っていました・・・。
しかし、龍馬伝、西郷どん、といった幕末大河のお陰で、全く別物なのだということがようやく分かってきました。王政復古と同じ日に行われた小御所会議がいかに重要な場だったか!ということも。
今回は、大政奉還、王政復古と小御所会議、そしてそれぞれにおいて重要な人物であった山内容堂公について学んでいくことにします。大政奉還の英語表現も一緒に学びます。
今日の写真と地図:「山内容堂墓所」(東京都品川区)
↓最寄駅は京急「鮫洲(さめず)」駅。免許センターで有名な鮫洲です。
↓東京都内の名所についてはこちらから。
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2.学んだこと
①大政奉還とは?英語で何と?
1867年10月に第15代将軍徳川慶喜公が政権を天皇(朝廷)に返還したことを大政奉還と言います。
大政奉還を英語で言うと、そのままreturn of political power to the Emperor (to the Imperial Court)。
「大政奉還した」は、返還したreturned政権をthe political power天皇にto the Emperor。
「天皇に」を「朝廷に」に変えたらto the Imperial Courtですね。
大政奉還のちょうどその日に討幕派(岩倉具視+薩摩藩+長州藩)が「討幕の密勅」を得ていたことからも分かるように、討幕勢力の武力行使は時間の問題。
第二次長州征討でも負けていたことから、不利な武力衝突を避け、その後の政治主導権を得ようとした慶喜公の策略。それが大政奉還だった、というのがよく言われている話です。
なお、全国通訳案内士試験では、「二条城」(京都府京都市)は大政奉還が行われた場所として絶対に覚えておかないといけない場所です。世界遺産です。
↓二条城についてはこちらからも。
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↓日本のことを説明するのに役立つ英単語一覧はこちらから。
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↓英単語をアウトプットするにはオンライン英会話(レアジョブ)。
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②王政復古と小御所会議とは?
1867年12月の王政復古(王政復古の大号令)Restoration of Imperial Ruleは、天皇による政治を行っていくという宣言を行ったもの。
そして、王政復古の当日夜に行われたのが小御所(こごしょ)会議。天皇による政治を行うための第一回目の会合でした。
そのために、三職(総裁・議定ぎじょう・参与)が定められ、山内容堂や松平春嶽が議定、岩倉具視や大久保利通が参与に。徳川慶喜や旧幕府側は完全に排除。
王政復古の大号令と小御所会議は、討幕派(岩倉具視+薩摩藩+長州藩)によるクーデターでした。大政奉還で武力討幕の機会を奪われた討幕派。徳川慶喜、徳川家の力を完全に無くすためにその地位・領地の返上を求めたものでした。
↓小御所会議が行われた京都御所Kyoto Imperial Palace内の小御所の前にある御池庭(京都府京都市)
<参考>
↓コトバンク。王政復古とは。
↓コトバンク。小御所会議とは。
③山内容堂と大政奉還と小御所会議の関係は?
大政奉還を慶喜公に勧めたのが、前土佐藩藩主の山内容堂(豊信とよしげ)公。
坂本龍馬が案を考え、土佐藩重臣の後藤象二郎がその案を山内容堂に伝えて採用された、といった流れがよく聞く話。
そして、小御所会議で「この場に慶喜公がいないのはおかしい。呼ぶべきだ。」と声を挙げたのが山内容堂公。
その後に、勢い余って「幼い明治天皇を・・・」と言ってしまい、岩倉具視から「何たる無礼な・・・」と恫喝されその後、何も言えなくなってしまった・・・と言う流れもよく聞く話です(その裏では、西郷隆盛が「短刀一本あれば片がつく」と慶喜擁護派と刺し違える覚悟を大久保利通に示し、それを岩倉具視に伝え、岩倉具視が腹を決めた、という話もよく聞きます)。
今回の『青天を衝け』では「この場に慶喜公がいないのはおかしい。慶喜公を除いて誰がこの難局を乗り切れる」というところだけでした。でもスタンスはよく分かりました。土佐は公武合体派。
龍馬伝の近藤正臣さんのイメージが強かったので、享年45歳と知ってびっくりです!
↓京急「鮫洲」駅から横浜方面に一駅。「立会川」駅には坂本龍馬も出入りしていたという土佐藩の下屋敷がありました。
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3.コメントと参考英語動画
坂本龍馬はみんなで新たな日本を作っていこうと。
西郷隆盛と大久保利通は幕府を無くさなければ新たな日本は作れないと。
徳川慶喜は徳川を中心としつつも新たな日本を作っていこうと。
みんな新たな日本を作っていくという思いは一緒だったのですね。
色々な立場から歴史を見るととても面白いです。
↓幕末の歴史が一番わかりやすかった本
↓Feature Historyという歴史チャネル。明治維新についての英語動画。7:28~薩長同盟からの大政奉還、戊辰戦争。
4.全国通訳案内士試験問題:大政奉還関連3問
歴史2019-14:江戸、東京、神奈川、京都、鹿児島、山口、人物(徳川慶喜他)
2019年(令和元年)の全国通訳案内士筆記試験「日本歴史(問題番号14)」で、「大政奉還が行われた場所が二条城であること」の理解が必要な問題が出ていました。
歴史2017-10:江戸、京都、城、人物(徳川慶喜他)
2017年(平成29年)の全国通訳案内士筆記試験「日本歴史(問題番号10)」で、「大政奉還が行われた場所が二条城であること、写真の建物が二条城であること」の理解が必要な問題が出ていました。
地理2015-15:京都府(寺/位置、城、歴史:人物)
2015年(平成27年)の全国通訳案内士筆記試験「日本地理(問題番号15)」で、「大政奉還が行われた場所が二条城であること」の理解が必要な問題が出ていました。
↓口述試験対策はこちらから。「大政奉還」自体がテーマになることもありそうですし、「山内容堂墓所」は大政奉還に関する名所ネタとして使えそうです。
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