1885年伊藤博文内閣総理大臣就任から1890年帝国議会開催までの流れを聖徳記念絵画館と一緒に学んでいきます。
1.きっかけ・情報源
幕末・維新・明治をしっかりと学ぼうと毎回見ているNHK大河ドラマ『青天を衝け』。
先週(第37回)の最後では、1885年(明治18年)に伊藤博文が内閣総理大臣になったことや、1889年(明治22年)の大日本帝国憲法発布が取り上げられていました。1885年(明治18年)、1889年(明治22年)は、それぞれ渋沢栄一46歳、50歳。ここ数回で一気に年月が進んでいます!
今日は、伊藤博文内閣総理大臣就任、大日本帝国憲法発布、帝国議会開催(1890年)の3つの出来事について学んでいきます。
今日の写真と地図
↓「聖徳記念絵画館(せいとくきねんかいがかん)Meiji Memorial Picture Gallery」(東京都新宿区)。明治神宮外苑内にある施設。1926年(大正15年)竣工。2011年に重要文化財important cultural propertyに指定。幕末から明治の歴史の流れが分かる絵画80点を見ることができます。教科書で見た大政奉還や勝・西郷会談などもあります。今日のテーマに関しても、憲法会議、憲法発布式、帝国議会開院式など複数の絵がありました。
↓正面がイチョウ並木。
↓買ってしまいました!3300円。絵画館の80の絵画と解説がそのまま掲載されています。
insearchofjapan.hatenablog.com
↓明治神宮外苑全体についてはこちらから。写真正面が聖徳記念絵画館。
insearchofjapan.hatenablog.com
2.学んだこと
①伊藤博文内閣総理大臣就任(1885年)
1885年(明治18年)12月22日に伊藤博文が初の内閣総理大臣に就任。
このときはまだ、憲法も議会もなく、まず内閣が出来たということですね。
伊藤博文44歳。これまでで最も若い総理大臣でした(戦後では52歳の安倍元総理が最年少)。
内閣のメンバーには歴史上の有名人物がずらり。ブログでも何回か取り上げた人物も登場しています。
井上馨(長州ファイブ)、大隈重信(政府に戻ってきたのですね)、山県有朋(長州)、松方正義(薩摩)、大山巌(薩摩)、西郷従道(薩摩)、黒田清隆(薩摩)、榎本武揚(箱館戦争)、山尾庸三(長州ファイブ。松田龍平さん)など。
↓長州ファイブについてはこちらから。
insearchofjapan.hatenablog.com
<参考>
↓首相官邸HP。
②大日本帝国憲法発布(1889年)
1889年(明治22年)2月11日に大日本帝国憲法the Constitution of the Empire of Japan発布。
建国記念の日と同じです。初代天皇神武天皇が即位されたとされる日。
このときの総理大臣は黒田清隆(第2代内閣総理大臣。薩摩藩出身!)。
憲法は、国会開設を決めた1881年以降伊藤博文らが欧州でも調査を実施。日本の状況に合う立憲君主制のドイツ憲法を参考にしました。
立憲君主制constitutional monarchyは、君主(国家元首)や象徴はいるが憲法でその権力が制限されているもの。君主の権力が絶対的なものが絶対君主制(絶対王政)absolute monarchy。国家元首を国民から選ぶのは共和制republic。
当時は、共和制が米国やフランス、英国やドイツは立憲君主制。ドイツの方がより君主の権限が強い立憲君主制とみられていたようです。
↓建国記念の日についてはこちらから。
insearchofjapan.hatenablog.com
<参考>
↓国立国会図書館HP
↓首相官邸HP。
↓コトバンク。共和制とは。
③帝国議会開設(1890年)
1881年(明治14年)の約束どおり、1890年(明治23年)11月に帝国議会が開かれました。
このときの総理大臣は山県有朋(第3代内閣総理大臣。長州藩出身!)。
7月には第一回の衆議院議員総選挙が行われました。衆議院議員法が制定されたのは1889年(明治22年)。
当時は衆議院と貴族院の2院制。両院は並列。貴族院は、皇族・華族・勅選議員(天皇が直接任命)で構成。だから藩閥政治も続いたということですね。
<参考>
↓首相官邸HP。
3.コメントと参考英語動画
かなり、明治維新から議会開設までの流れが頭に入ってきました。
伊藤博文、井上馨、山県有朋などの長州藩出身政治家、黒田清隆、松方正義、西郷従道などの薩摩藩出身政治家、大隈重信(肥前藩出身)や板垣退助(土佐藩出身)などの関係性も。
『青天を衝け』はあと3回ですが、この機会に明治後半から大正、昭和初期の歴史も出来るだけ学ぼうと思います。
↓様々な食と旅の情報を提供しているSatoshiさんとShinichiさんのチャネル「TabiEats」。神宮外苑いちょう祭り。毎年楽しみにしていましたが来年は是非復活してほしいです。
4.全国通訳案内士試験問題:明治時代関連
歴史2019-01:江戸、明治、東京、神奈川、千葉、神社、寺、人物
2019年の全国通訳案内士筆記試験「日本歴史(問題番号1)」で「明治神宮と明治神宮外苑の関係について」の理解が必要な問題が出ていました。
歴史2019-16:明治、東京、山口、人物
2019年(令和元年)の全国通訳案内士筆記試験「日本歴史(問題番号16)」で、「初代内閣総理大臣で、憲法制定調査のためヨーロッパに留学の経験もある長州藩出身の政治家が伊藤博文であること」の理解を問う問題がでていました。選択肢には、黒田清隆と山県有朋も登場。
歴史2019-17:明治、東京
2019年(令和元年)の全国通訳案内士筆記試験「日本歴史(問題番号17)」で、「大日本帝国憲法や帝国議会について」の理解を問う問題がでていました。
歴史2018-40: 江戸、明治、人物
2018年(平成30年)の全国通訳案内士筆記試験「日本歴史(問題番号40)」で、「幕府の文久遣欧使節の一員、豊前中津藩士、長崎・大阪で蘭学を学び、『学問のすすめ』や『西洋事情』を書いた人物が福沢諭吉であること」の理解が必要な問題で、選択肢として大隈重信が登場していました。
一般常識2016-9~11:
2016年(平成28年)の全国通訳案内士筆記試験「一般常識(問題番号9)」で日本の選挙制度(歴史・衆議院議員選挙・参議院議員選挙)に関する問題が出ていました。
1889年(明治21年)の衆議院議員選挙法:一定額の納税をした満25歳以上の男子のみ
1925年(大正14年):納税制限撤廃。満25歳以上の男子のみ。
1945年(昭和20年):満20歳以上の男女
2016年(平成28年):満18歳以上の男女(2015年改正2016年施行)
歴史2015-17:明治、東京、鹿児島、人物
2015年(平成27年)の全国通訳案内士筆記試験「歴史(問題番号17)」で、「1877年に開催された第1回内国勧業博覧会を積極的に主導した内務省の内務卿が薩摩出身の大久保利通であったこと」の理解を問う問題で、選択肢として大隈重信が登場していました。
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